2021年02月

立春が過ぎ、園内の梅の花がちらほらと咲き出してきた
令和3年2月14日(日)、兵庫県立三木山森林公園 
森の文化館・音楽ホールにて
イベント三木山バレンタインコンサート2021 
        西川ひかり ピアノ・リサイタル」
を開催しました。
このイベントは自然を感じられる当公園の音楽ホールで、
関西を中心に活動している才能ある若手音楽家のコンサートを開催し、
皆さまに質の高い音楽を楽しんでいただこうと企画されました。

DSCN2677















会場は満席。ご予約いただきました皆様、本当にありがとうございました。
座席数の制限や消毒、検温、換気など十分に感染防止対策をとり、開催しました。

このコンサートの主役、西川ひかりさん。
昨年、相愛大学音楽学部ピアノ・アドヴァンス課程を特別奨学生として
首席で卒業し、さらに優秀な成績の方にだけ贈られる学長賞を
受賞されています。
現在、相愛大学大学院音楽研究科に在学しながら、
ソロ活動だけではなくリサイタルの伴奏や室内楽など幅広く活躍中のピアニストです。

2



















ステージに登場されると、ひかりさんの優しい声に会場が穏やかな雰囲気に。
この日のバレンタインデーにちなみ、愛にまつわる作品を演奏してくださいました。

一曲目は歌曲集「ミルテの花」の最初の曲でシューマンの「献呈」。
ミルテの花は結婚式で花嫁の飾りに使われます。
日本では「ギンバイカ」という名ですね。
献呈とは『ささげる』という意味ですから、まさしく愛する妻クララに
捧げられた愛の曲です。
DSCN2631















透明感のある一音一音がクリアに耳に入ってきます。

二曲目はリストの「愛の夢 第3番」。フィギュアスケートのプログラム曲に
しばしば使用されていることもあり、ご存じの方も多い曲ですね。
ひかりさんによると「愛の夢」というと恋愛の「愛」を連想しがちですが、
この曲はより壮大で普遍的な愛を歌っているとのことです。
DSCN2670















通常ピアノを弾く際は右手が主旋律、左手が伴奏になるのですが、
この曲は両方の手が主旋律と伴奏を行ったり来たりする複雑さがあります。
ひかりさんのしなやかに動く指から紡ぎ出される甘美なメロディに
曲名どおり優しく包まれました。


続いてリストの「エステ荘の噴水」ではキラキラとした水の輝きが表現され、
次にベートーヴェンの「ピアノソナタ第30番ホ短調 op.109」が演奏されました。

休憩後、ヴァイオリン奏者の前田晃裕さんとシューマンの「3つのロマンス op.94」。
DSCN2684DSCN2702







前田さんは姫路市出身で現在、須磨フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターに
就任されており、「平日は仕事、週末に演奏しており、週末音楽家ですね。」と
のことでした。

最後の曲はラヴェルの「夜のガスパール」(第1曲「オンディーヌ」、第2曲「絞首台」、
第3曲「スカルボ」)です。
DSCN2735
















DSCN2721
















DSCN2749















この曲はプログラム解説にもありますが、ピアノ曲の中でも大変難しい曲と
言われています。緊張感があり、高い表現力で演奏されました。

アンコール曲は、再び前田さんとの共演で「花は咲く」です。
今の社会情勢に関わらず、コンサートに来場くださった皆さまへの感謝とともに、
前夜あった福島、宮城での震度6強の地震で、これ以上、被害が拡大しないようにとの
想いを込めて演奏されました。
6

















DSCN2773
















DSCN2774
















ひかりさん、前田さん共に、このホールを今回のコンサートで知り、
このような素晴らしいホールで演奏できたことを嬉しく思うと仰ってくださいました。
DSCN2630
演奏中、ガラス越しに見える凛とした冬木立に鳥達が止まっては飛び立つを
繰り返していました。演奏を聞きに来ていたのかも!
柔らかな陽射しに包まれながらコンサートは終了しました。

ご入場いただきました皆さま、
西川ひかりさん、
前田晃裕さん、関係者の皆さま、
本当にありがとうございました♬

寒さの中にも春の気配が漂い出した、令和3年2月6日(土)、
兵庫県立三木山森林公園 森の研修館にて
イベント「公園の木でシイタケを自家栽培」を開催しました。

森林整備で発生した伐採木を「ほだ木」として利用し、シイタケの
植菌を体験していただくことで、自然の豊かさ、伐採木の多様な利用法を
知っていただくため、毎年企画しているイベントです。

今年もすぐに予約でいっぱいになりました。
P2066395

















実際に植菌をする前に、原木栽培についての知識や植菌時の注意事項などを
講師である公園職員と公園アドバイザーから説明を聞きました。
P2066399 - コピー















説明をしっかり聞いた後は、外に出て、さあ植菌です!
ほだ木を受け取ったら、グループごとに散らばって作業開始。
P2066405
















まずは、ドリルで穴をあける作業。40ケ開けていきます。
P2066414




















P2066416P2066417







ドリルが初めての方もいらっしゃいましたが、安全にゆっくりと作業されていました。

続いて駒菌を穴に打ち付けていきます。こちらは子ども達が大活躍です。
P2066404




















作業は午前中のうちに、あっという間に終わってしまいましたが、
シイタケが出てくるのは約一年半後。
原木(自然)栽培ですので収穫まで時間がかかりますが、
シイタケが成長していく様子を楽しむことができますね。

里山保全のため、森林整備で間伐した木をシイタケ栽培に
利用する原木栽培は森の循環にもなります。
間伐した木の切株の根元からは次の芽が伸び(萌芽更新)、
シイタケを栽培した後の原木を自然(森)に戻していくと、
山の栄養となり、また樹木などが生長します。
このような自然のサイクルが繋がっていることを
感じていただけたらと思います。

イベントにご参加いただきました皆さま、
ありがとうございました。

↑このページのトップヘ